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Reportをご覧になった方は あれっとお思いになったでしょう。
デンマーク、コペンハーゲンで現地ガイドをしてくださった方がお名前を 「二葉さん」とおっしゃる!
今まで同じ名前の方は本やまたは知り合いの知り合いに・・ということはありましたが
目の前にいらっしゃるのは初めてで ビックリしてしまいました。
(あちらは由緒正しく二葉亭四迷からきているらしいが私はどうもおじいちゃんの行きつけの飲み屋の
女の子の名前だったらしい。。)
ただならぬご縁を感じこの旅が必然だったかのように感じます。
濃い1日を朝早くから観光にショッピングに博物館廻りまでよくガイドしてくださいました。
いつでしたかReportでご紹介した私が20年以上前に刺したコペンハーゲンの地図覚えていらっしゃいますか?
当たり前ですがコペンハーゲンの街はその通り!
一人で興奮していました。
そして自宅リビングにかけてあるそれぞれのフレームはこの中の主要な建物をピックアップしたもの。 |
興奮します。 できればもっと時間をとって図案のあるホルメン教会やニボーダ団地等も行って
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刺繍はまだお載せにならないの?と沢山聴かれました。
毎日のおけいこで北欧の様々なお話をしていますがワークショップのことが知りたい方、
手芸店のことをお尋ねになる方、北欧の刺繍の現在のことをお聞きになる方
民族衣装のことを聞かれる方、美術館のことを聞かれる方・・・etc
今日の自宅教室は刺繍のことにはほとんど触れず食べ物の話で盛り上がって終ってしまったし・・
忙しながらいろんな話に花が咲き楽しい毎日を過ごさせていただいております。。
そして皆さん旅の途中の私のReportを一緒に旅しているようだった・・と楽しんでくださっていたことがわかり
睡魔に襲われながら頑張った甲斐があったと喜んでおります。
写真も立ち止まって構図を考えて・・・なんてのがなくただデジカメとiPadの両方で歩きながら走りながら
バシャバシャ撮る!って感じでしたので充分にお伝えできず申し訳ありません。
さあ今日は素敵な窓辺を・・
特別素晴らしいお家でなくとも窓辺のお飾りはとても根付いている感じでレースや刺繍をさりげなく使っています。 ハルダンゲルでは窓からお家の中をふと見やると奥で小さなライトをつけて刺繍をしているご婦人があり、 |
デンマーク Greve Museum には農作業の合間に暗い室内より 明るい窓辺近くの
テーブルに腰掛け刺繍をしているご婦人を描いた油絵が飾られていて印象的でした。
いよいよ刺繍のお話に入りましょう。
旅行中のReportにも足順でお載せしたノルウェーのベルゲンからフィヨルドに沿って内陸に入ったところで
2つの民族博物館に行きました。
Voss ヴォス とHardanger ハルダンゲルです。
ヴォスは山間にある街で ハルダンゲルはハルダンゲルフィヨルドに沿った地方名でUtne ウトネという地名の場所に
博物館はあります。
ノルウェーの全19県には様々な民族衣装がありエプロンやブラウスの襟元やカフス、胸元のジレ等に
その地方独特の刺繍やお飾りがあります。
私たちがハーダンガー刺繍(英語読みでハルダンゲルを読むとハーダンガーになります。)と呼んでいる
白糸でカウントステッチの幾何学模様の刺繍が入っている民族衣装はこのヴォスとハルダンゲルのみのようです。
15歳の年に日本の振袖の様に民族衣装を現在では80万円くらいかけてそれぞれの家庭で用意をするのだそう。
昔はそれぞれの家庭で刺繍をしたそうですが現在は業者や刺す人を探して刺繍をしてもらうのだそうです。
現在は5月の憲法記念日の際に民族衣装を着てお祭りをするそうですがそれ以外ではあまり活用はされていない
らしく民族博物館の中の過去のものになってしまっている印象でした。
ヴォスとハルダンゲルの違いは山間とフィヨルド水辺の違い。
各博物館に結婚式の様子が飾られていましたのでご紹介しましょう。
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ヴォスは山間なので馬に乗っての行列です。 花嫁の頭飾りはこんなふうです。 |
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ハルダンゲルはフィヨルドを船で渡ります。 こちらの花嫁の頭飾りも少し違います。 |
お写真撮られてもOKと言ってくれたのでみんなでバシャバシャ撮らせていただきました。
ドレスの襟元の可愛かったこと!
列席のご婦人の何人かは民族衣装風なドレスを来ておいででしたがご婦人までは失礼で撮れませんでした。。
それぞれの博物館の古い作品群はそれはそれは細かく美しく眠っておいででした。
観光客が押し寄せるわけでなく静かに佇んでいる民族博物館は過去の産物感が強く
ベルゲンの手芸店で見たように小さなキットは簡単なものだけで今に伝わっている感が少なく少し残念でした。
素敵なデザインはパターンに起こしてみようと思っています。
ヴォスの博物館の丘の上から中心街を臨む。
今日はハルダンゲル民族博物館でお習いしたワークショップについてお話しましょう。
ハンスさんのホテルウレンスヴァンからフィヨルドの対岸へ20分ほどフェリーに乗った所ウトネに
博物館があります。最近はフィヨルドに橋がかかったのでフェリー客が減ったと言っていましたが
刺繍のためにフェリーで朝から乗りつける・・・というのが何とも勇ましく寒い風を横切って皆さんで
はりきって出かけました。
もう秋口でナナカマドの実も赤く、リンゴも実っていました。
![]() 博物館の裏にはこんなのどかな光景が広がります |
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事前にお願いしていたワークショップはこんな内容。 |
前にも書きましたが生地にしつけはしません。もちろんパターンもない。あるのはコピーだけ。 |
アグネスもリブもノルウェー語、英語で私たちの質問に丁寧に答えてくださり、それをガイドのマチコさんに |
見て!美しいでしょう。こんな感じにブラウスの襟元、前立てに変身します。 |
他に見せていただいた作品もどれも細かくそれはそれは美しかったです。 |
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ランチ時に3人で記念撮影! |
帰ってから早速2つのパターンを起こしました。実に見事に模様が成り立っています。 |
今日はデンマークKastrup空港のそばにある Amagermuseet という美術館のお話です。
飛行機の離着陸の見えるところなのに農家をミュージアムに建て替えたのどかな空間です。
18世紀にオランダから移民してきた人たちによってつくられた民族衣装を見ることが出来ました。
農家の暮らしぶりがそのまま再現された展示内容で豚や山羊やアヒル等の家畜もお出迎えです。
鮮やかな色彩の花々が刺繍されている民族衣装の並ぶ場所を通り過ぎ |
白糸刺繍が静かにたくさん眠っていました。 |
今日は最終日に行った Greve Museum です。
ノルウェーの帰りに街並みやフレメも気になって是非コースに入れようと思ったデンマーク、コペンハーゲン。
そうだHEDEBOの白糸刺繍が沢山見れるはず。いくつかミュージアムを廻ろうと2日の時間をとりました。
時間をとって廻ろうと思って調べていくと行きたかったDesign Museumは現在テキスタイル部門がお休み。
Coge Museum も改修中で閉館…その上Greve も展示数が少なかったと聞き どうしましょ・・・と思って
焦ってしまいました。前にも書きましたがダメもとでバックヤードを見せて欲しいと・お願いをし本当にたくさんの
お宝を見せていただきました。そんなこともあって到着した時には小踊り状態!
その外観のまた可愛らしいこと。
茅葺き屋根の黄色い農家風の建物です。

様々な技法の白糸刺繍の数々に興奮の連続でした。
実際同行の生徒さんたちがどんなふうに作品を見ていたのか
わかっていません。
だってミソノずっと写真を撮り小踊りしていたのですから。
通常の展示物は空間もたっぷりとってガラスケースに並べられてありましたが クロスステッチ、ハーダンガー、レティチェッロ、フリーステッチ、カットワーク、フィレ、縁かがり、フリンジの展開・・・ |
いかがですか?こんな作品が数百。。。
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今回の旅行のホテルは ノルウェー ベルゲンで1泊、フロムで1泊、 ロストフースで1泊。
ベルゲンに戻り同じホテルに1泊。
それからデンマーク コペンハーゲンで2泊でした。
ベルゲンのオーガスティンホテル、コペンハーゲンのホテルザスクエアは シティーホテルでしたので
中心地に近く足場の良いトラディショナルホテルでした。
やはり特筆すべきはフロムのフレトハイムホテルとロフトフースのウレンスヴァンホテルでしょう。
FRETHIM HOTEL
フロム鉄道に乗って急こう配を降りてきた終点すぐにあり 目を横にやるとフェリー乗り場がこちらもすぐ前。
お部屋よりフロム駅を臨む 右方面にフェリー乗り場。
ロビー壁面には民族衣装をモチーフにしたフレームが・・・
フロントではハーダンガーの民族衣装がお出迎え。
そうしてフェリーに乗るとこんな景色が両岸に広がります。
ULLENSVANG HOTEL
幾度となくご紹介させていただいたハンスさんのホテルです。
旅行に出る前にハルダンゲルヴァイオリンの山瀬さんに行ってきますとメールをしましたら
1泊だけではもったいないわ・・・と言われたのが今ならよくわかります。
こんなところを通った後に着いたウレンスヴァンホテル
Welcomeのこんなスペシャルも ![]() |
フロントのカウンター下部はこんな木製のハーダンガーが・・・
私お食事にはほとんど触れませんでしたがこちらのホテルのヴァイキングのお料理数は 観光客はもとより家族での大切なお祝いに使われているらしくファミリー規模のパーティが |
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さて現地での毎日の編集の他 8回に分け様々なシーンをご紹介してきました。
とても濃い旅でした。多くの生徒さん方がHPを見て「一緒に旅をしているようだった。」と口々に
長い間お付き合いくださってありがとうございました。 |