Report…2014

2014-09-18

今日はハルダンゲル民族博物館でお習いしたワークショップについてお話しましょう。

ハンスさんのホテルウレンスヴァンからフィヨルドの対岸へ20分ほどフェリーに乗った所ウトネに
博物館があります。最近はフィヨルドに橋がかかったのでフェリー客が減ったと言っていましたが
刺繍のためにフェリーで朝から乗りつける・・・というのが何とも勇ましく寒い風を横切って皆さんで
はりきって出かけました。
もう秋口でナナカマドの実も赤く、リンゴも実っていました。



博物館の裏にはこんなのどかな光景が広がります


事前にお願いしていたワークショップはこんな内容。
刺したことのないかがりと伝統的なハーダンガーのモチーフです。
刺したい方をチョイスしてテーブルに分かれ
それぞれお習いしました。




前にも書きましたが生地にしつけはしません。もちろんパターンもない。あるのはコピーだけ。
1㎝14目位の麻布にじゃあ始めましょう・・・といきなり始まります。
一番興味深かったのはそんな状態でどこから刺し始めるのか・・ということ。
中央から刺し慣れている私たちにはどの辺が中央にくるのかが気になって仕方がありません。
パターンではなく理屈ではなく手が覚えている・・そんな言い方が正しいのだと思います。
皆、習得しようと口もきかずミソノ1人があっち行ったりこっち行ったりヘラヘラしていたのでした。
おなじみのステッチをノルウェー語で何ていうのか?意味は?・・と聞いたら《東の方から来た男》
なんて言うので聞いてもしょうがないわね・・なんて笑い合いました。


  

アグネスもリブもノルウェー語、英語で私たちの質問に丁寧に答えてくださり、それをガイドのマチコさんに
日本語にしてもらって聞き取る・・の繰り返しでしたが同じ針仲間、何を説明しているのか
何となくわかってしまいます。リブはご主人のお母さまから刺し方を教わったと言っていましたがそうやって
伝承されてきたものなのだと歴史を感じます。


見て!美しいでしょう。こんな感じにブラウスの襟元、前立てに変身します。
手仕事の尊さを実感します。


他に見せていただいた作品もどれも細かくそれはそれは美しかったです。
いつも手を抜くこと、楽に出来上がることを考えている皆さん、いけません。
じっくり取り組む。コツコツと・・・・
長い冬をそうして過ごしてきたのでしょう。


ランチ時に3人で記念撮影!


帰ってから早速2つのパターンを起こしました。実に見事に模様が成り立っています。
古い冊子からパターンを起こし活用するのも私の役目かもしれない・・なんて考えました。
そして私の生徒さんたちに刺してもらう・・・そうやってハーダンガーの世界が広がる!う~ん素晴らしい。
現地へ出かけワークショップをした意義を感じています。